履歴
2009/8/11
- 「朝日新聞」2009年7月13日(月)朝刊・俳壇歌壇欄「風信」に紹介記事が掲載されました。
歌壇に新風を吹き込む若手歌人の実験性と挑発に満ちた第2歌集。
定型が護る程度の伝統は頼政が矢に射られて落ちよ(紙面より)
- 「中日新聞」2009年8月3日(月)朝刊の岡井隆氏連載「けさのことば」にて紹介されました。
しづしづとミルクはアイスコーヒーに垂らせば走る氷の隙を
恋人と向かい合ってアイスコーヒーをのむ。「しづしづと」垂らしたミルクに感情を移入してはいるが、心は「氷の隙を」走る白い液体のように覚めている。「君去れば飲まれぬままに薄まれるコーヒーに浮く氷片ぼくは」と歌われているように、いつのまにか「ぼくは」「氷片」となってしまう。珂瀾は一九七七年生まれの新鋭歌人。」(誌面より引用)
2009/8/3
- 「読売新聞」2009年7月27日(月)朝刊「枝折」欄に記事が掲載されました。
亡き師・春日井建の美質を受け継ぐ第2歌集。強い自己愛と清新な叙情との危うい均衡が魅力的だ。(紙面より)
- 『現代詩手帖』8月号(思潮社)の「詩書月評」に書評が掲載されました。評者は田中庸介氏です。
妹よ、海より帰る僕たちを夕立の包みたりし夏を
黄昏を浴びて世界はグラウンド・ゼロへと進むパレードである
日本はアニメ、ゲームとパソコンと、あとの少しが巣鴨プリズン
コスプレの歌もある。同時代の若い書き手によって、このようにして世界への扉が開けられていくのを見るのは、幸福である。もちろん思想的には異論もあろうが、熱く滴る現代のいがらっぽさが、そこに刻みつけられようとしていることは論を俟たない。生きる希望をかきたてられる一冊である。(誌面より一部引用)
- ウェブ上で以下の論者の方々による書評が掲載されました。
東郷雄二氏「橄欖追放」
山田航氏「トナカイ語研究日誌」
阿部嘉昭氏「ENGINE EYE」
江戸雪氏「砂子屋書房公式サイト連載:日々のクオリア」
2009/7/16
- 「毎日新聞」2009年7月12日(日)朝刊「歌壇・俳壇」欄に記事が掲載されました。
文学はもちろん国や歴史などへ幅広く関心を寄せ、若さゆえの切っ先鋭い自意識を先立てて歌う。先師である春日井建への挽歌が印象深い。
カーテンを裸の君が開けはなつ朝のフロアに楼蘭がある(紙面より)
- オンライン書店で品切れの場合は、出版社(本阿弥書房 e-mail:jdx01532@nifty.com、tel:03-3294-7540)か本屋さん等でご注文ください。
2009/7/7
黒瀬珂瀾 歌集『空庭』
1 (遠い水;海から帰る;六月の ほか)
2 (Garden;植民地;PARADE ZERO ほか)
3 (路上の神学;神意流出;In Rimbo;雨を追ふ ほか)
4 (Raise Your Sword/Reincarnation;At the Abyss;Costume Play ほか)
5 (Ghost;唐黍は燃え立つ;太陽の塔、あるいはドルアーガ ほか)
解説・岡井隆
装幀・クラフト・エヴィング商會
出版:本阿弥書店
2009年6月5日発行
ISBN:978-4-7768-0560-1 C0092
価格:2000円(税別)
それにしても批評家としてのわたしを刺激して来る面白い歌集である。
ちょつと愉しくてちよつと怖い気分で、『空庭』に向かつてゐる。
――岡井隆「帯文」より